出版用に原稿を用意していると面倒な書式指定を求められることがあります.ここでは,よくある指定の対処法を適宜アップデートしていきます.なお,基本的に英文で執筆していることが前提です.
1ページあたりxx行
余白の指定はgeometry.sty,ダブルスペースなどの指定であればsetspace.styを使えば簡単に実現できますが,「1ページあたり何行にせよ」という指定を受けることがあります.例えば1ページあたり25行にせよと言われた場合,まずプリアンブルに以下のように書き,\linesperpageという命令を定義し,
\def\linesperpage#1{% \baselineskip=\textheight \divide\baselineskip by #1}
指定する箇所(普通は本文の最初)に
\linesperpage{25}
のように書きます.
節の見出し
節の見出しに特定の書式を求められたときは,必要な箇所を再定義します.例えば,section, subsectionの見出しに本文と同じ文字の大きさ,書体を使うよう求められたら,プリアンブルで以下のように\sectionと\subsectionを定義します.最後の\normalsizeの部分を\largeや\bfのように変えると,適宜文字を大きくしたり,太字にしたりできます.
\makeatletter \def\section{\@startsection {section}{1}{\z@}{% -3.5ex plus -1ex minus -.2ex}{2.3ex plus .2ex}{\normalsize}} \def\subsection{\@startsection {subsection}{1}{\z@}{% -3.5ex plus -1ex minus -.2ex}{2.3ex plus .2ex}{\normalsize}} \makeatother
sectionやsubsectionの番号の後にピリオドをつけるよう指定されることもあります.その場合,\thesectionや\thesubsectionを以下のように再定義します.
\renewcommand{\thesection}{\arabic{section}.} \renewcommand{\thesubsection}{% \arabic{section}.\arabic{subsection}.}
また,参考文献の見出しをWork Citedにして,位置を中央寄せするよう指定された場合は,以下のように\refnameや\bibsectionを再定義します.
\renewcommand{\refname}{Work Cited} \renewcommand{\bibsection}{\section*{\centering{\refname}}}
文末注
脚注ではなく文末に注をまとめろと言われたときは,endnotes.styを使うのが手っ取り早いです.スタイルを読み込んで,プリアンブルに以下のように書き,
\let\footnote=\endnote
注を出したい場所に
\theendnotes
と書きます.また注の見出しを変更したい場合は,プリアンブルで\notesnameを再定義します.例えばFOOTNOTESとするなら,以下のようになります.
\renewcommand{\notesname}{FOOTNOTES}