LaTeX

このページでは,LaTeXを使って言語学の論文を書く際に必要な最低限のことをまとめています.英語で書かれたものとしては,エセックス大学のDoug Arnoldがまとめたココに行けば,ほとんど必要な情報は手に入ります.ここは,あくまで個人メモレベルの簡易版(或いは,細かいことはいいから手っ取り早く必要な情報を知りたい人向け)と考えています.また,Ling-TeXというメーリングリストもありますので,興味のある方は入ってみるといいかもしれません.

言語学の世界では,LFG,HPSG,CGなどを除いて,ほとんどMS Wordが主流です.エセックス大学にいるとき,新大学院生向けにコンピュータの授業を担当していたので,論文執筆の際に他の学生のコンピュータ関係の面倒をみることも多かったのですが,MS Word絡みのトラブルというのは大変多かったです.MS Wordは,こちらが要求していないのに自動的に何かをする,ということが多く,そのおせっかいが他の部分にも影響して,修正するのに大変時間がかかることが多々ありました.ちゃんと制御できる人であればそれほど問題はないのでしょうが,MS Wordは深く考えなくてもなんとなく使えてしまうので,適当に使いながら論文も書いてしまう人がひじょうに多いのも確かです.また,そもそもビジネスユースに開発されたものなので,博士論文級の長大なアカデミックな文章には,向いていないのではないか,というのが,私の経験から得た感覚です(それでも一応こういうのを書いたことがあります).その点,LaTeXは最初の敷居が高いですが,慣れてしまうと,ひじょうに楽です.特に博士論文などを書く人は,早くLaTeXに切り替えておいた方が,後々得をすることでしょう.

なお言語学に特化しないLaTeX全般の情報は,TeX Wikiに行くか,ウェブ検索すれば,大体見つかります.WikiからリンクされているフォーラムQ & Aに行くと質問もできますが,答えてくださっている方の善意の助けですから,ちゃんとルールを守りましょう.