ここ数日引き籠もり気味である仕事をしなければならなくて,憂鬱だ.「労働」という感じで,能率が上がらないし,やる気がすぐなくなる.こういう時,私は会社勤務なんかには不適合な人間なんだろうなぁ,と改めて思う(子供のときにすでに気付いていたが).
昨日夜中,気分転換に武蔵小金井の方の古本屋に車で行ってきた.割と古い雑誌やら新書が充実しているところで,進化論を特集している『現代思想』の1987年6月号を見つけた.大型の古本屋にしては,新書もちゃんと整理番号順に古いものから並んでいて好感が持てる.
森博嗣氏の『君の夢 僕の思考』もあったので,こちらも購入した.以前本屋でパラパラと見たときは,「なんだフォトエッセイか」とあまり買う気が起きなかったのだが,今回読んでみるとひじょうに良い.簡潔な表現に鋭い視点が凝縮された文章にはいつもながら感心させられる.
今の気持ちにぴったりなものをひとつ.
人間は仕事をするために生きているのではない.仕事をしないために生きている.それが,人間だけの目的,幻想だと思う.「働かざる者食うべからず」は低級で危険な現実だ.
実に的確.なぜ多くの人々(日本人?)は労働を美化したがるのだろう.一種のマゾヒズムだろうか.努力と労働を混同している人もひじょうに多いし.